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苦しめるなといいつつ、まだ「根性論」? 
2016年 5月 02日(月曜日) 00:00

現場で20年以上、生徒も先生も見てきた私は、先生が「生徒を苦しめるな」と言った時には警戒します。自戒を込めて言いますが、先生が「生徒のため」と言う時は、実は「自分のため」であることが多いのです。私はどちらかと言うとよく生徒を叱るタイプの教員ですが、生徒を叱るときにも「叱るのはお前のため」とはできるだけ言わないようにしています。先生方は何度も「生徒を苦しめるな」と言っています。



「コミュニケーション重視の英語教育が生徒を苦しめている」とお怒りなのです。その一方で、座談会ではこんな終わり方になっています。


大学の先生方が「ハード・トレーニングを課さなきゃダメだ」とお考えになっているわけではないでしょうが、「生徒を苦しめるな」と言いつつ「最後は根性、つまり苦しいことに耐えなければならない」というのでは話になりません。


もちろん、何かを達成するためには一定の努力は必要ですが、必要以上の苦しみを与えないで英語を使えるようにする教え方、学び方を研究開発し、提案していくことが英語教育専門家の仕事なのではないでしょうか。


最後の先生の発言「自主的に学習ができる施設をたくさん作る」「指導力を向上させるための余裕を作る」というのは私も大賛成ですが、失礼を承知で言わせていただければ、英語の専門家として、先生方は今までどんな「努力」をしてこられたのでしょうか。


先生ご自身も何度も強調されていますが、現場の教員は非常に忙しいのです。過労死ラインを超える残業を続けている教員もたくさんいます。そうした実態をよくご存知なはずの先生が、激務に追われる教員に向かって、自分の著書を買って読んだり、論文を探したり、わずかな休日を使ってでもシンポジウムに来いというのは、どう考えても納得がいきません。


私の学校では、英語の先生だけでなく管理職を含め様々な人が、「楽しみながら使える英語を身につける」という英語教育を実現するために努力しています。


校長、教頭や事務長には、「生徒が自主的に学習できるための施設を作る」、つまり図書室とCALL教室に5,000冊以上の英語図書と朗読音声をそろえるために、何度も教育委員会に足を運んでもらい、予算をとってきてもらいました。教育委員会に提出する報告書の作成も、全面的に手伝ってもらいました。事務職員も、膨大な図書やCDの発注作業を、毎日遅くまで残業してこなしてくれました。先生が言われる「自主的に学習ができる施設」をつくるための努力なのです。