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何故破綻する企業が大量にCMを出稿するのか NOVAの場合①
2016年 10月 07日(金曜日) 00:00

「いっぱい聞けて♪いっぱい喋れる♪NOVAなら♪」

このフレーズを久しく聴かなくなってから、どれぐらい経っただろうか。2016年の1月に、およそ9年ぶりにNOVAうさぎでお馴染みだったNOVAのCMフレーズをテレビで耳にすることになるとは思いもよらなかった。



この8年くらいでテレビを見る時間が減少していたが、数年前まである事情でテレビの前に一定時間いなければいけなかったことで、その時にCMも見ていた。現在でも大手企業でもないのにしつこいくらいに流れるCMというものが一定数あった。しかし数年後、それらの企業のうちの多くを悪いニュースとして見るようになる。それはすなわち倒産や詐欺などで破綻するニュースだ。


NOVAは、昔からテレビCMが多かったが、NOVAうさぎが人気になってからは、さらにCMが増えた。しかし2007年に経営破綻した。理由としては、社長の乱脈経営がメインで、破綻後にすでに受講料を収めた受講生の損失、及び外国人講師に賃金が支払われなくなったことで大きな社会問題になったからだ。


このように、一時期多くのテレビCMがあった企業でも、その後は破綻、最悪の場合詐欺やそれに準ずるものとして問題になるケースも出てくる。テレビCMを大量に流すほどなのにどうして、と思われる方もいるだろうが、よく考えてみると会社が非常に危ない(もしくは最初から詐欺の目的がある)からこそ、CMを大量に出稿しているともいえるのだ。


テレビCMというものは最大の広報手段であると同時に、そこに出稿するというのは一種のステータスでもある。それはテレビCMの出稿量が非常に高く、並の企業では出稿できなかったこと、そもそも大手広告代理店が番組枠を確保していたために、目立つ枠のほとんどは大手企業が番組枠を確保してしまい、必然的に流れるテレビCMが有名企業ばかりになってしまったことが原因としてあるだろう。


しかしバブル崩壊後の長引く不況による企業の経費削減により大企業の広告費が削減され、その分CM枠が埋まらなくなったこと、さらに近年ではテレビ離れと呼ばれるように、テレビの注目度も下がってきたことも大きいのだ。


番組枠を埋めるためにテレビのCM料を安くして、どんな企業でも載せる傾向になってきたところ、短期で知名度が集まることが必要な会社の広告媒体としてはぴったりだったといえる。しかも、それまでに培ってきた「CMを出すほどの企業は安心」という神話がどこかしら意識として残っている人が多いというのも強みである。


しかし、そこまでテレビCMを濫発してまで短期で知名度が集まることが必要な会社というのは、多くの場合何かを抱えている可能性があるだろう。それが経営的に自転車操業に陥って、一刻も早く資金や顧客集めが必要な場合だ。それかもしくは最初から資金集めが無理とわかっていても資金を集めたい詐欺のパターン、これにぴったりと当てはまってしまうわけだ。


かくして、テレビCM出稿で知名度高まる→資金集まる→しかし自転車操業もしくは詐欺で破綻、となるわけだ。残るのはそこにつられて金を出した被害者という図式がある。

もちろん、テレビCMを大量に出稿している企業が破綻するわけではなく、これらの自転車操業になるのは一部だ。逆にテレビCMで注目を集めて業績を上げた企業もあるが、その場合、短期ではなく長期的に実績を積み重ねたことが大きいと考えられる。

しかしながら、少なくとも現代においては、いくらテレビCMを大量に出しているからといっても、必ずしも経営的な意味で信用出来る企業とは限らない、いや、その逆という可能性もあるということは念頭に置いておくべきだ。