ジオス・Aeon元スタッフが経験した英会話スクール裏事情。
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2010年 7月 23日(金曜日) 12:00 |
スクールを訪問してきたお客様は、入学するまで怒涛のような営業をして落とします。だいた、初めて訪れたその日に入学契約書まで書かせるのが基本です。そうしないと、夜寝ている間に気が変わったり、親や友人などの入れ知恵などによってこれまた気が変わることが多いからです。
でも、その日にどうしても決心出来ない、もしくはどうしても時間がないという客には、無料体験レッスンを勧めます。 勧めるというのはあくまでも客に対する姿勢であって、本部からは、訪れた客に対しては、絶対に入学させろ、さもなくば、無料体験レッスンに誘い込んで、後日また営業をかけて落とせという命令があるからです。わたしたち営業はこの命令を忠実に実行するのみなのです。もし、うっかりして、入学はおろか無料体験レッスンまで予約せずに逃したとなれば、本部から再研修のお呼びがかかり、嫌な一日を過ごさなくてはならなくなります。
また、客によっては、 「無料体験レッスンをしたいのですが」 と訪問してくる人もいれば、電話で予約を入れてくる人もいます。
うちの場合、無料体験レッスンは、インストラクターがマンツーマンで行います。どんなことをするのかといえば、自己紹介ですね。それで相手の英語力はだいたい分かりますし、体験レッスンを受けた方も、なんとなく和やかな官職を持つのではないかという本部の思惑からそういう内容にしているのですが、これは正直言ってあまり評判はよくありません。客の方は、実際に教室でやっているレッスンの雰囲気を味わいたい、というのが正直な気持ちなのでしょうけど、実際のレッスンに参加してもらうわけにもいかないし、無料体験レッスンというのは、こちらからしてみれば、あくまでも営業の一部ですから、客の気持ちなどはともかく、無料という貸しを作って断りにくくさせ、入学に持っていこうという目的があるのみですから、わたしたちは体験レッスンの内容などどうでもいいのです。
そういうことですから、無料体験レッスンを終えた客には閉口一番、
「インストラクターが言ってましたよ。あなたの英語には筋があるって。ですから、一生懸命頑張れば英語に強くなれますよ」
なんてことを言うのです。とにかく、無料体験レッスンをした後というのは、客はかなり悩んでいる状態です。このスクールでいいのだろうか、など不安な気持ちが多いものです。そこで、本当かどうか分からないけど、とりあえずほめられることで自信がつき、やってみようという気持ちになるのです。
英会話スクールというのは、レッスンという商品を売っているわけですが、もう一つ、客の自信を作る商売でもあります。それは、英会話が上達して英語に対する自信をつけることはもちろんですが(それはあくまでも本人のそ力のみにかかっていますから、そうではなくて)英会話を勉強してみよう、英会話が上達できるんじゃないか、という自信なのです。
つまり、英会話スクールにとって極めて都合のいい自信を作るのが英会話スクールの仕事だということです。
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