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超日本人的すぎるユニクロと楽天の考え方
2012年 4月 26日(木曜日) 00:00

楽天が社内でどのような取り組みをしているのかニュースを目にするたびに嫌な気分になったのは私だけではないだろう。


東京の楽天タワーに仕事で行った時、楽天は社員証もローマ字で表記されており、ローマ字だと名前が覚えづらいので、ニックネームで呼び合っているのだという。これは三木谷社長が「アメリカでは職場でもニックネームで呼び合う」と紹介してから導入されたようだが、マイケルやジョーなど、本名とはまったく関係ないニックネームをつけている人もいるのだから、非常に興味深い話だ。ちなみに三木谷社長のニックネームはミックだといわれている。


そうまでして外国人の生活を送りたいのなら海外に移住すればいいだろう。日本にいながらそこまで外国人になりきろうとするのが、私には理解できない。黒髪、黒い目の日本人が「ハーイ、ミック」と気さくに話しかけるのはさすがに恥ずかしい気持ちになる。いまだに黒人の真似をして腰パン姿の若者を見かけるが、日本人に似合うわけがない。表面だけ外国人の真似をするのはカッコ悪いと早く気づくべきである。


結局、ユニクロや楽天は超日本人的すぎる日本企業なのである。今までほとんど国内だけで活動してきた日本企業がいきなり、やれグローバル化だ、と慌てて日本を飛び出そうとする考え方が私には理解できないのだ。海外にマーケットを広げるのは賛成だが、日本国内まで海外仕様にする必要はないはずである。


ユニクロでは、半年に1回TOEICテストを受け、700点以上を取らなければならないことになっているようだ。楽天同様、大手の英会話スクールと契約して、社員は教室に通うか自宅のパソコンでグループレッスンを受けているのだという。時間とお金がもったいないとはこういうことをいうのだろうか。


仕事を覚えなければならないことがたくさんあるのに、、英語や英会話の勉強に時間を取られたら、肝心の仕事に集中できないはずだ。仕事のプロセス、社内外の調整、自社商品の知識や情報、マーケティングの戦略や販売方法など、20代~30代後半までに身につけられなかったら、このまま仕事ができない人のまま終わってしまうかもしれないのだ。基礎を築く時期に英語にかじりついている暇などないのが現実なのだ。


ちなみに、英会話スクールGABAが2010年に行った調査では次のような結果が出たので紹介しておく。


「自社の公用語が英語になる可能性を感じているかどうか」という質問に対して、「感じている」が10%ほど。「もし「英語公用語化になった場合、勉強する方法は」という質問に対しては、「英会話スクールに通う」が50%以上、「リスニング教材での勉強」12%、「テレビでの英会話番組視聴」が8%と続き、20%近くの人が「転職する」と回答している。


転職をすると答えた20%の人は正常な判断だと言える。英語を学ぶために仕事をするわけではないのだから、無意味なことに時間を費やすより、有意義な仕事ができる企業を探すほうが賢明といえる。そのGABAも楽天とユニクロと契約しているのだから呆れてものを言えないのは私だけではないだろう。