サービスで比較 英会話スクールを徹底比較② 100%ネイティブ講師 or 日本人講師も採用 |
英会話・語学スクールの選び方 決定版 | |||||||||||
2014年 12月 27日(土曜日) 21:59 | |||||||||||
タイプ2 100%ネイティブ講師 対 日本人講師 ■サービス提供の上で講師の質は絶対必要といえます。教室が狭かろうが、受付のお姉さんのサービスが悪かろうが、講師が信頼に値し、適切な教務を行ってくれるのであれば、それ生徒はある程度なら我慢して通ってくれるものです。 そしてその講師のタイプには2種類の類型があります。明確に言えば、日本人の講師を採用するかしないかによって、カリキュラムやサービスの内容がはっきりと変わってきます。
■日本人を採用しているスクールに多い理論は、以下の2つに集約されています。 ①同じ日本人として日本人の弱点とTOEICなど学習方法の長所を理解している ②初心者の不安を取り除き、初級者へのスムーズなステップアップとして採用している ここから導き出されるメリットは、英会話をはじめたいという顧客に対して、全面的に「安心感」を打ち出せるということでしょう。教務の面からもいきなり大海に放り出されることがなく、ステップアップをしながらバトンタッチをするという面で非常に効率がいいのです。 日本人講師は、例えば発音など、ネイティブが実例でしか示すことができないものを細かく「舌の位置はどうで、発声のポイントはどこだ」というように、具体的に示すことができます。 また、日本人講師は当然ながら日本語でコミュニケーションを取ることができるので、経営上において、広い視野さえあれば学習面を任せることもできます。スクール経営者として信頼の置ける人物に1つの分野を任せることができるのは、時間的にも経営的にも大きなメリットとなります。このようなメリットはスクールのサービスとして大きなメリットといえます。 ■ネイティブ講師のみで運営する英会話スクールの特徴は以下の3つに集約されます。 ①常にネイティブと正しい英会話に触れることのできる環境 ②英語圏での正しい発音と文法 ③言葉だけではなく、文化に触れることができるという側面 マーケティング上有利なのは、顧客に対して目先の利益として「ネイティブ」→「だからしっかりとしている」という単純なものもあります。 しかし、レッスンという教務面から見れば、日本語に頼らないことによって生徒自身の責任感や、学習意欲を促すということもありますし、例えば、明日会議でネイティブと話さなくてはならないという環境なら嫌でも自覚が芽生えてきます。「英会話をやっているんだ という感覚もしっかりと身につくでしょう。 3つのポイントにしても日本人講師では不可能であることに偏っていることを考えれば、それだけでメリットであるといってもいいでしょう。 ただし、顧客が期待する部分は別にもあり、ネイティブだということ自体が、イコール「今までの学校教育のような勉強ではない」という、一種の信仰に近い感情を抱いているということです。これは十分に特筆していいメリットです。 ■ただし、どちらもそれなりの欠点があるので、どちらかを採用しているスクールも、これから採用するスクールも研究と改善必要になります。 日本人を採用している場合の問題点 1 生徒が日本語に頼るため、レッスンが早い段階で馴れ合いになる 2 学校教育的な教務方法で生徒にレッスンを提供するため、飽きられる 3 いつまでたってもネイティブと話すチャンスに恵まれないためにモチベーションが下がる 4 逆に生徒としては、日本人講師の方が楽なのでネイティブと喋る気がなくなる 5 TOEICやTOEFL、またIELTSなどのスコアアップのコツを教えてくれる ネイティブ100%の場合の問題点 1 疑問点が納得のいく回答で解決されない 2 カリキュラムを遂行すると学校教育的な教務方法になる場合、結局意味がない 3 確実な上達率を測ることが難しく、生徒の希望に添ったレッスンを提供できるとは限らない。 4 経営陣とのコミュニケーションに不安があり、経営方針がサービスに反映されない 5 TOEICやTOEFL、またIELTSを受けたことがないので教えられない ■サービス面においてはどちらがいいとは一概にいえません。 スクールの方針としてどのようにしたいのか、が重要なキーとなります。例えば、潰れたNOVAが設けていたVOICEは気軽に手軽にしゃべれるというメリットを満たしていましたが、しっかりとわからないところまで教えてくれるという環境は満たしていなかったといえます。 しかし、講師がネイティブであることの特性は掴んでいるので、これなどは成功例であるといえるでしょう。ただし、同社で行っている通常のレッスンはテキストやカリキュラムがオーディオリンガルメソッドに頼ったもので、このレッスンを遂行するなら別に日本人でもいいのではないでしょうか。NOVAは明らかに運営でも財務でも失敗例といえます。 日本人を採用しているなら、どの時点でネイティブスピーカーにバトンタッチするのか、バトンタッチしたあとのレッスンはネイティブの特性を活かしているのか、といったところが重要になります。しかし、残念ながら、まだ完璧に成功しているケースが少ないのも本当のところです。 ECCやイーオンなどはたまに日本人講師の質が非常に高いために起こる欠点が顔を出しているケースも少なくありません。こちらを採用するのであれば、日本人講師とネイティブとの位置関係、それぞれのカリキュラムの差をスクール側が線引きする必要が出てきます。 ■最後に理想的なケースとしてAtlasマンツーマン英会話を挙げておきます。 この会員制語学スクールと呼ばれることそのものが変わったアプローチなので参考にならない部分もあるかもしれないませんが、通常は講師として募集するような日本人スタッフやネイティブ・日本人講師をエンターテイナーとして採用しているところに特徴があります。 カウンセリングの段階と契約後の段階で日本人特有の弱点などを「知識」という形で伝えて日本人としてのメリットを発揮し、レッスンではネイティブとのメリットを使うという両方向性があります。この方法であればどちらものメリットをそれなりに得ることができます。 最後に、受付スタッフがどのような人材であるかと共に、スクールの方針がどうなのかというところがサービスの根底ですから、このあたりを定期的に力を入れて見直す必要性はあると見ています。
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