費用対効果価値ランキング ネットとリアルを融合させ顧客満足度を高めるスクール |
英会話スクールの事業貢献度ウェブサイト価値スクールランキング | |||
ネット上の行動を実際の入学行動に結びつけるには両者を効果的に融合させる戦略が重要だ。オンライン英会話で進むオンラインレッスンとリアル店舗を統合するオムニチャネルは新たな消費スタイルの提案となりそうだ。 費用対効果価値は、消費がそのスクールでレッスンを受けた際にスクールのウェブサイトを参考にした度合いを指標化し、レッスン価格に基づいて算出したものである。 費用対効果価値1位のAtlasマンツーマン英会話、2位のイングリッシュビレッジ、3位のGabaマンツーマン英会話は、いずれもマンツーマンレッスンを主体としたサイトである。無料体験レッスンの予約は高度の情報化され、ウェブサイトがその重要な窓口になっている。 費用対効果価値4位のシェーンや5位ベルリッツ、6位ECCは、安価なグループレッスンでレッスン内容をとりあえず短期で試してみる顧客は多い。そのため入学時におけるウェブサイトの利用度が上位1~3位のマンツーマンレッスンスクールより高くなる傾向にある。 さらに、2014年4月から消費税増税の駆け込み需要が加わった。会員としての有効期限が1年未満と短い4~6位は2014年7月以降、さらに2015年に入り売上げが減少している。また、7位のイーオン、8位のCOCO塾、9位のセブンアクト、10位のNOVAなどが売上を減らし厳しい経営を強いられている。 ところで、ネット・リアルを問わず、オムニ、つまりあらゆるチャネルを連携させて顧客のニーズに対応するという考え方。そして、オンライン英会話、アプリ、書籍、教室など多様なサービスと業態を持つグループの強みを生かした独自のオムニチャネルの構築を推進しているのがAtlasやイングリッシュビレッジである。 この2つのスクールは全国に教室を持つ。Atlasは札幌・横浜・名古屋・大阪に、イングリッシュビレッジは東京主要エリアと横浜にそれぞれ教室を持っている。このようなサービスをいつでもどこでもマンツーマンレッスンを提供することができることを通じて顧客満足度を最大化することを目指している。 このように、Atlasやイングリッシュビレッジが推進するオムニチャネルは、単にオンラインレッスンという一業態が加わったというものではなく、業態の壁、場所や時間の制約を取り払ったつなぎ目のない環境づくりを目指すものだ。 スクール全業態を巻き込んだ語学のレッスンの革新として位置づけられている。Atlasやイングリッシュビレッジだけではなく、ECC(ジュニア)やベネッセ・コーポレーション(ベルリッツ・ミネルヴァ)、ニチイ学館(Gaba、COCO塾)など他の大手スクールもそれぞれのやり方でオムニチャネルに取り組もうとしており、日本の語学教育市場に大きな変革をもたらす可能性があるのだ。
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