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解約しそうな生徒をフォローする
ジオス・Aeon元スタッフが経験した英会話スクール裏事情。
2009年 7月 11日(土曜日) 16:33

いま大手の英会話スクールにとって最重要課題が揉め事の防止です。株式上場店頭公開をした大手英会話スクールもあったりして、いままでのようなおおざっぱな商売ができなくなっています。それに、英会話スクール業界も一つの産業として大きくなってNOVAが潰れたこともあり、世間の風当たりも強くなっていますから、バッシングによる生徒数の減少は非常に痛いのです。

ですが、大手英会話スクールにとって揉め事はつきもの。そう考えるのはわたしたちが渦中にいるからで、外側から見ればまったく普通じゃないことだと思います。

揉め事のうち90%以上は解約に関することです。うちに限らず解約にはスクール全てが消極的です。うちではつい最近まで解約には絶対に応じなかったので、揉め事が絶えなかったのですが、NOVAショック以降、2007年の春くらいから解約に応じることになったのです。

以前、解約には出来るだけ避けるようにしろ、もっと重要なことは何人入学させたか、ということでした。ですから、1ヵ月でひとりの解約が出ても、10人入学させれば給料にはまったく響かなかったのです。

ところが、最近は新規の生徒獲得が難しいのに加え、先程も書いたような状況から、揉め事を抑える傾向が強くなってきているというのが現状です。本部からの通達では、

「解約は100%回避すること。マネージャーなど拠点のスタッフが一丸となって協力して解約を回避する努力をすること」

ということになっていますから、もしスクールで生徒が突然解約したいと言ってきたら、そのとき手の空いている社員は総力で解約させないようにと必死になります。電話で解約したいといってきた生徒は、電話で説得するようなことはせず、スクールに呼び出し、何時間かけても説得に当たります。

そのくらいしないと、解約には個人の成績もありますけど、ブランチ全体の成績にも影響が出て、給料の面、移動など人事考査の面、ブランチマネージャーによるプレッシャーによる心理的な影響で、ブランチの職場環境の強化など、良くないことが重なるからです。なかでも、一番大変なのは、解約をした生徒を入学させた社員です。最終的な責任はその社員が負いますから、給料が下がったり、行きたくないようなブランチに移動になったりするものです。

ですから、解約に対しては、まずどうして解約する決心に至ったのかということを確認して対処することで、解約に傾いた生徒のマインドを回復させようとします。

解約に至る問題では、通える時間帯が変わった、他のクラスに移ると今まで通りについていけるかどうか不安だ、などがうちの場合多いようです。これは、新しいクラスの他の生徒のレベルがどうなっているかとか、インストラクターに充分フォローするように伝えるとかで問題はほとんど解決します。

インストラクターと気が合わないとかは、クラスを変えることで何とかなりますし、感じの悪い生徒がいるなどというワガママな申し出には、

「そういうあまりにも個人の都合すぎる理由では解約金が高くなり損をする」

「英語を学ぶためだから我慢して、上のクラスに進めば生徒の顔ぶれも変わるのだから」という説得で回避します。

たしかに、働いている生徒が多い場合はスクールに来れる時間帯が制約されますから、どうしても予約が取りにくいということがあり、それが解約に結び付くようです。予約制のスクールで働いている人に聞いた話では、こういう場合は、優先的に予約を入れるようにしてやるとか、とにかくその場しのぎのことでも何でもいいからして、解約を思いとどまらせる、ということまでたるそうです。

このような、小手先や、その場しのぎのやり方は、解約を希望している生徒の決心が固く、緊急を要する場合のみで、やはり相手の言うことをよく聞き、悩みを解決してやりながら、もう1回やる気にさせることが一番です。転勤などでやむを得ない場合は仕方ないので、そういう場合以外はじっくりと腰をすえて説得することが良い場合が多いのです。