ジオス・Aeon元スタッフが経験した英会話スクール裏事情。
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2010年 5月 21日(金曜日) 12:00 |
わたしは中途採用でしたが、ちょうど入ったのが4月ということもあり、新卒の社員と研修などでは一緒だったのです。 うちでは、配属されるブランチが決まるまで、いくつかのブランチを回らせることになっています。
わたしはもう、社会のイロハが分かっていましたから、英会話スクールでどんな仕事をするのかということは何となく理解していたのですが、就職試験で、人事の人からさんざん良いことばかり聞かされてきた新卒の人は、最初はあまりにも営業一本槍のこの会社のやり方に戸惑い、悩んでいたようです。
「実は、僕は留学の仕事をメインにやりたかったので入社したんです。それに海外にもブランチがあって、そこへ転勤する可能性もあるというので、ここに決めたんですけど、留学のセクションなんてそんなに人数はいないし、海外のブランチなんて、求人するだけのところで、日本から行く人なんて誰もいないということが分かって、だまされたと思いました」
などと愚痴を言う人もかなりいたのです。
たしかに、大卒の新人を採る時は、ただ生徒を入れるための営業をするだけということを正直に言えば、あまり大した人材が集まらないということはあるでしょう。でも、まだ大学を出たばかりの人間の一生を狂わせるようなことをしていいわけがありません。
わたしにそう言って愚痴をこぼした彼も、3ヵ月で辞めていきました。新卒でそれだけしか勤めないで辞めたのでは、新たに就職しようにもロクなところはないでしょう。もっと違う会社に行っていれば、将来が開けたかもしれないのです。そういう若者の将来をつぶすようなことをしても、ひとりでも多くの生徒を入学させて儲けたいかと思うのです。
そんなことなら、新卒ではなくて、営業経験もある中途採用を多くて採ればよいのではないかと思うのですが、比率からいうと、圧倒的に新卒者が多いのです。これはどういうわけか、はっきりしませんが、出来るだけ営業は若い方がいい、大部分を占める20代の生徒に対応するには、まだ学生の匂いの残っている新卒がやりやすいというふうに思っているのではないかと思うのです。
しかし、その新卒者が、1年もしないうちに90%も辞めていく現状はどう思っているのでしょう。そんなことはいっこうにおかまいなしなのでしょうか。 辞めるのを計算しているから、毎年全国で1000人近い新卒者を入社させているのでしょうか。
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