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TOEFLはダメだけど、大学入試はOK?
2016年 5月 30日(月曜日) 00:00

これまで見てきたように、英語の専門家である先生方の主張ですら「まとも」ではなくなってしまっています。他にも、論理が「破綻」していると思われることがありますので、特に気になった点をご紹介します。



自民党の提言である「TOEFL導入」に関しては、私も全面的に反対です。私はそもそも、「テストの点数のために英語を勉強する」という発想自体が問題だと思っています。TOEFL導入に反対する先生方ですが、大学入試に関しては、むしろ肯定的なご意見です。先生は『受験英語と日本人-入試問題と参考書から見る英語学習史』(研究社)という本を出されています。


専門家と呼ばれている先生方はこう記されています。


単に、TOEICやTOEFLのスコアだけで英語力を測るという視線を改めていただきたい。


その通りですが、先生方は「学力テスト」だけで「英語の学力が下がった」と断言されています。TOEICやTOEFLはダメで、学力テストのスコアだけで「英語力が下がった」というのはいいのでしょうか。


さらに専門家と呼ばれている先生方がこう述べられています。


TOEFLのような難解な試験を高校生・受験生に課すという発想は、どんなに過酷なノルマを課しても何割かの社員は身体を壊してでも達成するはず、というブラック企業の発想そのものです。(中略)自社の従業員でもない日本の高校生や大学生に多大な犠牲を払わせる権利はないはずです。


これまでも、さんざんお話ししましたが、高校の英語授業は今でも「受験対策」が主流でその中で生徒が苦しんでいるのです。先生方のブログの読者コメントでは、毎朝英検2級の文法問題をさせて、その問題を定期テストに出して、辞書・参考書持ち込みで最高4時間半かかっても問題を解かせるという先生の話が紹介されていますがこういう教え方こそ、生徒に「多大な犠牲を払わせている」と思いませんか。


TOEFLが難解というのもよくわからない点です。日本の大学、特に難関大学と言われている大学の入試問題は、TOEFLに負けず劣らず難解ではないでしょうか。私は留学経験はありませんが、TOEFLの問題の方がよほど読みやすい、聞き取りやすいと感じます。設問も日本の入試問題ほどひねくれていないと思います。大学入試問題を作っている大学教授の先生方が、なぜTOEFLが難解と言われるのかわかりません。


専門家と呼ばれている先生方は、大学の入試問題は「高校の教育課程をふまえ、受験生の学力レベルや入学後の専攻分野などを考慮して作られている」と言っていますが、教育課程をふまえているのであれば、「コミュニケーション重視」になっていなければいけないでしょう。


また、学力レベルを考慮しているのであれば、なぜこれほど多くの受験参考書・問題集が売れて、塾や予備校が繁盛するのでしょうか。大学入試問題が、学校の授業だけではついていけないレベルになっていることは明らかです。