子ども向け英語なら、Phonics をしっかりとやろう |
2015年 9月 04日(金曜日) 00:00 | |||
Phonics の重要性は先ほど説明してきました。アルファベットの次は、 Phonics です。 順番としては2番目に位置していますが、繰り返し学習する必要があります。なぜなら、 Phonics を一度教えただけでは子供たちは覚えないからです。いくら口で「アルファベットの A の音はこうだよ」と言っても、最初はそれをつなげることができないからです。何度も行って、少しずつ理解し始めます。ここで短気を起こしてはいけません。辛抱強く教えていきます。 最初はアメリカで使われている Phonics のカードを購入し、それを使用すると覚えやすいです。最初は単音とブレンド音が少し入ったフラッシュカードから行い、レベルが上がるにつれてブレンド音が多く入ったフラッシュカードを使っていくようにしたら、無理なく覚えていくことができます。 最初は先生について発音させ、慣れてきたら自分たちだけで発音させます。 その次に重要なのは単語力です。まずは400語くらいを目標に学習しましょう。 単語が重要なのは、英語が話せない人の多くが単語量(語彙力)が低いのが原因である場合が多いのです。簡単なことを話すにも、語彙力が必要になります。基本的な単語をたくさん覚えていくことが、英語を話せるようになるための重要なステップです。 これも最初はフラッシュカードを使い、学習していきます。最初は単語そのものを学びますが、途中で簡単な文を入れながら覚えさせると効果的です。これもカルタをしたり、部屋中にカードを配置して言われたカードを探すゲームもできます。最初は絵が描かれているある面から学びます。 絵が付いてある面であれば英語で言えるという段階まで来たら、同じ単語をアルファベットの文字だけで読めるか挑戦します。最初、子供たちは読めないでしょう。それでも、 Phonics で覚えた内容を思い出させてあげながら指導すると、少しずつ言えるようになってきます。 コツをつかめばそれほどむずかしいことではないので、何度も練習することで読めるようになっていきます。私の教室では、しっかりと学んでいる子であれば、半年かからないくらいでアルファベットの文字だけで単語を読めるようになります(もっと早い子もたくさんいます!)。 これができるようになると、テキストの文章を読んでいくのも簡単になりますので、この後の英語学習が圧倒的に楽になっていきます。これを知らないで、教科書にカタカナでフリガナを振っている中学生・高校生たちが本当にかわいそうです。もうちょっと公教育でも Phonics に力を入れてもらえればと強く願いします。 幼児・小学生に文法を教えるのは非常に困難なことの一つです。中学生以上になると、学校で行っているのでそれほど難しいことではありません。英語に関する知識がない小学生に文法を教えるのは、非常に難易度が高いのです。 また、特に幼児・小学生低学年は文法用語を知りません。主語、述語と言っても理解できませんし、修飾語、前置詞何て言ったら彼らの頭の中にはたくさんのクエスチョンマークが出ているでしょう。そういう意味では、日本語を分らずして英語の文法を理解するのは不可能と言えるでしょう。少なくとも、頭で教えようとした場合は。 そこで、難しい文法用語を使わずに教えます。そのため、私が教室で使っているテキストは、レベル1~レベル6までのカリキュラムがありながら、レベル1および2のほとんどは be 動詞で占められています。一部、現在進行形と一般動詞がありますが、その大部分は be 動詞です。 be 動詞だけでも覚えることがたくさんあるので、これはある意味妥当であると言えるでしょう。同じことを形を変えながら繰り返し学ぶことは、英語学習において最も効果のある方法です。1回学んだだけでは子供は忘れます。 be 動詞だけの表現だとしても、たくさんのことを表すことができます。文法を習い始めてからの最初の1~2年は、徹底的にこれを学ぶのです(小学生高学年の場合は、急がなければならないのでこの限りではありません)。 子供たちが同じ文法の表現をいろいろと学んでいるある時、別々の表現を比較させます。すると、そこにある一貫した法則があることに気付きます。この「Aha!」という瞬間をどれだけ体験させてあげられるか。これも、子供たちの英語学習を効果的に進めていく上においてとても大事なところです。 文法に関して言えば、難しいように感じるのですが、実はそれに沿った単語の並び順は絶対に変わらないので、一度この「 Aha!」を体験すると、それ以前の自分は何で分らなかったのかと思えるくらい、理解できるようになります。
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