はじめに 「私は子供を5年間大手英会話教室に通わせたけど、全然話せるようにならなかった」と悔しがる生徒のお母さんの言葉 |
2015年 2月 27日(金曜日) 00:00 | |
数年前、子供英会話教室のアドバイザーをしていた時、悲しそうな顔をしているとあるお母さんの顔を見つめていました。彼女は「もう少し早く出会っていれば、息子を通わせたのに・・・」 その頃、私は間接的に英語教育について関わることはあっても、自らが直接教えることはしていませんでした。しかしながら、実体験を通して得た「英語を覚えるとはどういうことか?」ということに関して、英語教育に関心のある数人の子供を持つ親御さんたちと、この時コーヒーを飲みながらお話をしていたのです。 私はショックを覚えました。5年通っても、話せるようにならないテレビで広告を打っているフランチャイズ経営の大手英会話教室。そんな教室が多数存在するという現実。例えば、画面が移らないテレビを売る電気屋なんてありえません。食べることができない食事を提供するレストランもありません。着られない服を販売するアパレルショップもありません。でも、英語が話せるようにならない英会話教室は、確かに存在しているのです。それも、有名な企業が運営する教室です。 ECCジュニア、セイハ英語学院、ミネルヴァから転校して来られた子供が約8割ですが、別の方向からも考えました。例えば、英会話教室の月謝を安く見積もったとして、8,000だとします。そうすると、1万円×12ヶ月×5年=60万円!!も投資していたことになります。もしあなたが60万円を株に投資したとして、それがすべて紙切れになったらどう思いますか? 怒るのではないでしょうか。また、ショックを受けるのではないでしょうか。でも、このようなことが、こと英会話と言う分野においては日本全国で起こっているのです。 ではなぜ、他の商売ではありえない、【不良品】と言ってクレームが来てもおかしくないレベルのサービスを提供している英会話教室が存続しえるのでしょうか。 通常の商売では、不良品を売っているお店や質の悪いサービスを提供しているお店には、人は寄り付かなくなります。人が来ないお店はすぐに潰れてしまう。けれど、英会話という目で見えないものを扱っていて、顧客の視点から見て何が良くて悪いのかがはっきりしないため、悪い商品でも(良いものを買っていると思い込まされて)買い続けてしまう顧客が多いのです。 私はある大手英会話教室の営業の方が書いた本を読んだことがありますが、正直読み終えた後に吐き気がしました。「こんな気持ちで顧客からお金をもらっているのか」と思ったからです。 人をだまして通わせるようなことに関しても、「仕事のためだから仕方がない」とか、「自分は頑張っている」ということは一生懸命言うのですが、肝心の「生徒さんの視点」についてはただの一度も書かれてはいませんでした。 そこで、もしかしたらたくさんの情報が載っているインターネットで「子供向けの英会話教室の見分け方」について調べてみたら良い情報があるかもしれないと思い、検索してみました。そしていくつかの検索結果先のホームページを訪れてがっかりしました。はっきり言って、とても有益な情報が載っているとは言えない状態だったのです。 私がこのコラムを通してお伝えしたいことは、「良い英会話教室と悪い英会話教室の見分け方」を皆さんに身に付けていただくことです。そうすることで、冒頭のお母さんのように5年後に後悔するということがなくなることを願っています。 また、ここで得ていただける知識を活用することによって悪い英会話教室に引っかからなくなることによって、全国に多くある素晴らしい子供向け英会話教室へとこの本の読者の方がつながることができるならば幸いです。 さらに、英会話教室と言う私が今深くかかわっている業界の更なる向上に寄与することができれば、これ以上の喜びはありません。今、英会話教室の質を向上させることが、結局、日本の数年後の未来と直結しているからです。 このコラムではまず第一章にて「英語を覚える」ということに対して、深くメスを入れていきます。まずは目標とする状態についての知識をつけていただくためです。 第二章では、恥ずかしながら私が英語を覚えるのにたどった紆余曲折をご紹介いたします。この章を読んでいただくことで、私のような凡人でも英語を身に付けることができると思って頂け、英語は誰でも身に付けられるのだという勇気が思っていただければ幸いです。 そして第三章では、良い英会話教室と悪い英会話教室の見分け方の根本である「親が体験レッスン時に尋ねるべき10の質問」について深く説明をします。これを学ぶことで、あなたが悪い英会話話教室に捕まる確率はかなり下がるでしょう。 第四章では「英語を覚える順番」について、詳しく解説していきます。子供が効果的に英会話を覚えていくには、家庭での学習が重要です。全体像を把握したうえで、今あなたのお子様がどこにいるかが分かれば、どのようなことをすれば良いのか、そのためにどんなものが必要かが分かります。 たくさんの日本の子供たちが英語を使えるようになって、日本人の資質を活かしながら世界で活躍する日を夢見ています。私は、これからの世界を引っ張っていくのは日本人だと考えています。でも、英語が使えなければその舞台に立てないことも事実です。 だから、子供たちが結果について責任を持たない企業や教室に引っかからず、全国各地で本気で頑張っている英会話教室の講師たちにつながれば、その夢に大きく前進していくことになります。 このコラムを読むことによって、多くの子供たちが、全国にある素晴らしい英会話教室の熱い情熱を持った講師たちに出会えることを祈りつつ、はじめのご挨拶に代えさせて頂きます。
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