話題の英語学習法を「すぐに英語が話せる」魅力的な宣伝文句を徹底調査「カランメソッド」「英語脳・英語耳」 |
毎年のように登場する新たな英語学習法。広く定着したものもあれば、あっさりブームが終わった一過性の商品・本・教材もある。ここでは、話題となったが学習方法&商品を調査していく。 1 カランメソッド 何度でも同じ例文を反復練習することで、反射的に英語で返答できることを目指すのが「カランメソッド」だ。レッスン中の会話よりネイティブよりも速度は速い。この高速学習で、通常の4倍の学習効果があるそうだ。 2014年11月に教室を閉鎖した横浜市内にあった「ナイカラ・ランゲージスクール」では、単に英会話講師と英語で会話する、というのは実は期待できなかった。定型パターンを繰り返して、かつ正確な英語を話させるという方法自体は、受動的な日本人にはむしろ相性が悪かったように感じる。 だらだらと会話するのではなく、正確な英文の反復練習がキモになる。一方、注意点としては、高速スピードが特徴なようだが、2倍速で話すこと自体にさほど大きな学習効果はないと実証されている。高速道路での運転練習が技術向上と必ずしも直結しないように、英語もやはり基礎が不可欠なのだ。 何となく早口で英語を話すだけでは大きな効果は期待できない。学習の使い分けの意識が必要のようだ。 2 英語脳・英語耳 自分が発音できる音しか聞きとれない、という論理のもと、英語のリスニング力を高めようとするのが「英語脳」や「英語耳」といったメソッドだ。ただこの学習法には反対の声も多い。 例えば、発音が不自然な外国人タレントでも上手に日本語を聞きとっているように、発音が完璧ではなくてもなんとか会話自体は成立しているといえる。優先順位を考えて、必要なら発音を学習するという姿勢を持つことが大切だ。 特にビジネスマンには、英語の流暢さよりも、内容や意思を伝えることが最優先として求められている。正しく発音しないと英語が身につかないということでもない。音読は確かに大切だが、暗記するためと、正確な発音意識のための発声練習は、目的意識を分けて学習すべきだ。 ただ、リスニング力と発音が無関係というわけではない。「音声知覚の論理」といって、発音と聞き取りは関連しているという学説は昔から言語学の学習の間では信じられている。ただいずれにせよ正確な発音は発声だけではなく、文字と合わせて、地道に学習していくことが大切なのだ。 発音は大事だが、やはりテキスト(文字)教材をベースとした英語学習は不可欠なようだ。
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