日本人が身につける「日本人ならではの英語」 |
2022年度版 コロナ後の英会話スクール探し | |||
2021年 10月 26日(火曜日) 00:00 | |||
アフターコロナは、どの業界でもビジネスで英語を使う機会はますます増えていくように思います。それでも、日本人はいつまでたっても英語が苦手なイメージがあります。どうすれば英語を身につけ、ビジネスに生かせるようになるのでしょうか? 日本人にとって、英語を学ぶということは母国語ではないけれど、国の境界を越えたコミュニケーションのために使われる共通言語をマスターすることを意味します。英語ネイティブのように、流ちょうに話せるようになることが目的ではありません。 ビジネス英語に求められるのはシンプルさと分かりやすさ――リンガフランカという思想 あくまでも異文化、英語を母国語としない世界中の人々がお互いに理解し合うための共通言語です。古代では、ギリシャ語やラテン語が共通言語だった時代もあります。戦後、人類史上初めて英語が全世界をカバーする言語となりました。 だから、好き嫌いなど言ってられなくなり、オンライン上でも英語を話さなければならなくなっているわけです。日本人は、流ちょうでないと恥ずかしいと感じるようですが、英語ネイティブではない人がそこまでのレベルに到達する必要はありません。 実は、国連などの国際会議や商社の取引などは「ブロークン・イングリッシュ」です。難しい単語や言い回しの必要はなく、むしろ皆で共通に使われている、分かり合える簡単な英語を使うことがルールとして決められています。 流ちょうさや文法の間違いなどを割り切り、どのように話せば自分の主張が伝わるかを考えることが、世界の人々とつながるための最初の一歩です。世界中から集まる多国籍の会議は、基本的に英語で行っていますが、発音は度外視しています。 発音がひどくても言っていることが90%わかれば、お互いの主張を理解し合えます。このことだけが重要なので、誰も気にしていません。逆に、アメリカ人やイギリス人が気取った言い回しで話してきたら、聞き返すようにします。 話の半分も理解できないうちは、コミュニケーションとは呼べません。英語の発音が下手なことが、逆に有利になることもあります。たとえば、帰国子女は発音がきれいということで、欧米人から「同類」と見られることがあります。 しかし、英語ができても日本の高校や大学で教育を受けているので、理論的な思考を鍛えさせられる欧米人とは違いが出てきます。日本の「教養」とは違い、欧米の「リベラルアーツ」は簡単に学べるものではないと思います。 日本で生まれ育ち、中学1年生から英語を学び始めた日本人の大部分は、英語ネイティブ並みの発音や流ちょうな英語を身につけることは大変な努力が必要です。モノマネ芸人は、表向きの特徴はつかめますが、応用力がないのでそれで終わってしまいます。 ビジネスで使える英語を身につけるには、受験英語の例文など身近なテキストを徹底的に覚え、口から英文が出るまで自宅学習をすることです。そして、それを英会話スクールで存分に使い倒すのが日本国内でできる最良の習得方法です。 そういう意味では、日本の受験勉強は捨てたものではなく、音源があれば例文を読んで聞いた後に話してみることです。発音を気にせず、まずは口に出していくことから始まります。日本人ならではの自分の特異点を、世界に向けて発信していくしかありません。 日本企業は、待っているよりも海外に向けて提案したり、イノベーションを提供する側に立たされつつあります。翻訳や通訳をつける時間がなくなり、これからは共通言語の英語で自分の主張をしていく必要があります。
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