[倒産危険度コラム]倒産危険度の高い大手英会話スクールが5社6校!Zスコアでリスクを事前把握 |
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2016年秋、英会話スクールの倒産・閉鎖は増えるのか、それとも減るのか?確かに減少基調は続くが、実は水面下ではそのリスクが確実に高まっている。 アベノミクスにより矢継ぎ早に金融政策を打ち出している。しかし、その実態は倒産の先送りでしかなく、倒産リスクはむしろ高まっている。大手・中小、オンライン英会話を含む500社を総点検した倒産気危険度ランキングを軸に、大手スクールの崩壊と中小スクールの劣化という2つのルートから、倒産の最新事情を追った。 Zスコアによる英会話スクール別倒産危険度ワースト10
NOVAやジオスのような大手英会話スクールの倒産リスクを事前に知る方法はないのか。英会話スクールを探しているそんな人に望みをかなえたのがZスコアだ。アメリカの経済学者エドワード・アルトマン博士が1968年に考案したもので、倒産危険度を短期の資金繰りの状態など、5つの指標の合計値により、はじき出している。 倒産危険度(Zスコア) ① 運転資本の増加分÷総資産×1.2(短期の資金繰りの状態を表す) 生徒からの代金回収が遅れて売掛金が増えたり、外国人講師が増えたりすると、この数値は低くなる ② 内部留保÷総資産×1.4(これまで稼いだきた利益の厚みを表す) 利益の蓄積が薄く、この数値が低い英会話スクールは業績不振が続くと債務超過に陥る ③ 税引前営業利益÷総資産×3.3(利益を生み出す効率の良し悪しを表す) 総資産事業利益率。この数値が低い英会話スクールは、保有資産に対し、効率よく利益を生み出せていない ④ 時価総額÷有利子負債×0.6(負債の負担の軽量を表す) 時価ベースで見た英会話スクールの企業価値に対し、負債の負担が重いと、この数値が低くなる ⑤ 売上高÷総資産×1.0(売り上げを稼ぐ効率の良し悪しを表す) 総資産回転率。この数値が低い企業は、保有資産に対し、利益の源泉である売り上げを効率よく稼げていない 倒産リスクが高い英会話スクールほど合計額が低くなり、1.81未満になると危険水域だ。1.81~2.99も倒産懸念を否定できず、2.99を上回って初めて倒産の可能性がない安心できるレベルになる。 今回の集計では、対象とした英会話スクール10校のうち、実に5社6校ものスクールが危険水域に入っている。ここではその代表的な10校をランキングしている。 ただし、Zスコアが危険水域にあるからといって、NOVAやジオスのようにそのスクールが必ずしも倒産するとは限らない。例えば、Zスコアはアメリカの会計基準を基に生まれており、日米の会計基準の違いが考慮されている。 とはいえ、日本の会計基準がアメリカの会計基準にかなり近いのも事実。キャッシュフローを中心に経営の良し悪しを判断するアメリカ流Zスコアで、日本の英会話スクール(企業)の財務状況を分析する意義は高まっているといえよう。 通っている英会話スクールの閉鎖や倒産は前もって調べる必要がある。連鎖倒産などの憂き目にあわないためにも、Zスコアを参考資料とする意味は大きい。 計算数値の見方 ① 運転資本の増加分=繰延資産の前期末比増加分+流動負債の前期末比増加分(短期有利子負債を除く)-流動資産の前期末比増加分(手元流動性(現預金、流動資産に計上される有価証券、預け金)を除く) 短期利子負債=短期借入金+コマーシャルペーパー(CP)+1年以内返済予定の長期借入金+1年以内償還予定の社債+短期リース債務 ② 内部留保=自己資本-資本金-資本剰余金 ③ 税引前営業利益=税引前純利益+支払利息割引料+社債利息+CP利息 ④ 時価総額=株価×発行済み株式数 有利子負債=借入金+社債+CP+リース債務 ※すべて対象決算期の期末数値を使用
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