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オリコンの「英会話スクールランキング」によるグループレッスン対マンツーマンレッスンへの疑問
経営力で分析優良?ダメ!!英会話スクールの研究
2015年 12月 04日(金曜日) 00:00

各英会話スクールのランキングを、レッスンスタイル別ランキング表で読めば、マンツーマンレッスン専門スクールの浮上、グループレッスン主体スクールの地盤沈下となる。


各比較サイト作成のランキングのうち、信頼性が高いと言われる英会話教室スナイパー(e-daimajin.com)と全日本英会話スクール連盟(gogogaku.net)の「スクールランキング」をながめても、如実にその趨勢は表れている。

第1位・Atlasマンツーマン英会話に次ぎ、第2位のGabaマンツーマン英会話、第3位のイングリッシュビレッジとマンツーマンレッスン専門校が続く。第2位と同等レベルで、やっとベルリッツ、第3位にECCのグループレッスン主体の大手スクールが登場するのである。第5位にシェーン、第7位イーオン、第9位COCO塾、第10位NOVAという意外な結果である。

<オリコンは、もともとヒットチャートをはじめとする音楽情報サービスなどを提供する会社だ。同社の比較サイトは、1995年からウェブサイトにおいてオリコンチャートを中心とした情報を配信していたが、2004年4月に広範囲な音楽情報を発信するポータルサイト「ORICON STYLE」にリニューアルした。しかし全面的にFlashを使用した非常に重いページだったため評判が悪く、リニューアルを重ねた。

2006年頃からは意識調査に基づいた英会話スクールなど様々なランキング(音楽以外も含む)を掲載したり、オリコンチャートやアーティストのインタビューを動画で配信したりするなどコンテンツを拡充している。

2015年、オリコン顧客満足度ランキングは、オリコン日本顧客満足度ランキングに名称を変更した。変更した点は、「日本」という単語を入れただけだが、果たしてわざわざ名称を変える必要はあったのか。


英会話スクールについては、2006年から「英会話スクールランキング」を掲載し、2012年から「オンライン英会話スクールランキング」、2014年から「子供英会話スクールランキング」のアップを行っている。

その中で、大手と称される英会話スクールは、フランチャイズも含め50以上の校舎が全国にあるとされる。しかし「オリコン」でみたスクールランキングではどうみても解せない。くどいようだが、スクールランキングといえば英会話スクールを選ぶ上で唯一無二の「物差し」として存在するが、本当に「オリコン」はその機能と役割を果たしているのだろうか。


1995年頃からテレビCMによるNOVA、ジオスのシェア争奪戦により生徒の大手スクール志向が、首都東京でのブランド力を高めた。だが、紛れもないその事実を考慮に入れても、もうひとつスッキリと割り切れない。どうしても、わだかまりが残る。

「オリコン」のスクールランキングの算出方法をみると、やはり重大な欠陥が指摘できる。マンツーマンレッスン専門校とグループレッスン主体校が、「英会話スクール」という一つの土俵上に乗せられ、ランキングが拙速的に出されている点である。


グループ校とマンツーマン校とでは、入学金の金額、レッスン時間、レッスン料金設定、レッスン料金の支払い方法に決定的な差異があるのが無視されている。グループ校とマンツーマン校の生徒を一つの集団に括り、彼らの英語の上達度を同じレベルで論じること自体本来おかしい。


大手のグループ校に通う生徒はマンツーマン校に通う生徒に比べ3~5人のクラスメートと1人の講師をシェアしながらレッスンを受けなければならない。当然、マンツーマンレッスンでは60分のレッスン内で最低半分の30分ほど英語を口に出すことができるのに対して、グループレッスンではせいぜい5分ほどのアウトプットにしかならない。

ベルリッツやECCのケースを挙げれば、マンツーマンレッスンの料金は50分で8,000円、グループレッスンでは50分2,500円ほどになる。


一方、マンツーマン校では、Gabaでは40分6,000円ほどだが、Atlasやイングリッシュビレッジでは40分2,000か60分3,000円とGabaとはかなり料金の差があり、レッスン制度の多様化が進むなか、スクールによっては入学金が3万円台であったり、60分であったり、月謝制や毎回払い制を採用している。これは生徒にとっては無駄がない便利な制度である。


「オリコン」のスクールランキングは総合得点による順位決定に当たり、グループレッスン、マンツーマンレッスンの異なりを考慮に入れているとはどうしても思えない。だが、いざ街頭インタビューを都市部で行い集計しランキングを査定する段で、英会話スクールに通ったことがある(あるいは通っている)人の情報が歪曲されてしまう。


各ランキングサイトにより、集計の仕方には多少の違いはあるが、「オリコン」では大手スクールのグループレッスンしか受けたことのない人は、レッスン内容や講師よりもスクール全体の総合力を査定する。さらに、総合点を5で割り、その平均点を点数とする算式となっている。


マンツーマンレッスン専門校の場合も、もちろん同じ方法でランクが求められる。だが、マンツーマン校のように大手スクールのようなどこも似通ったシステムや共通点もなく、生徒が自分が受けたいレッスンだけでの評価となれば、そのスクールは高得点を稼ぐことができる。「マンツーマンレッスンのみ」を採用するスクールのランクがズバ抜けて高くなるのは、いわば当然の結果である。


たとえば、GabaやAtlas以外のマンツーマンレッスン専門校といえば、首都圏に教室を持つワンナップ英会話やbわたしの英会話。関西圏に教室を持つアップルKやセブンアクトなども地方版のスクールランキングでは毎年常に上位に入っている。ベルリッツやECCのような大手スクールの得点と並ぶ高さにあるのは、明らかにマンツーマンレッスンに特化したビジネスモデルの成果である。


一方、2校未満の小規模英会話スクールでいえば、名古屋に多数存在している。MMM、トークメイト、ヴィゴラ、ノリビッグ、Amysなど、また教室を持たないいわゆる外国人講師紹介サイトのETnaviなどが挙げられる。これらのスクールは生徒数も少なくデータが出にくいこともあり、ほとんどがランキング10位以下を示している。


グループレッスン主体の大手スクールが中小規模のマンツーマンレッスン専門校に比べランキングや得点が低いのは、それは外国人講師の質やレッスン内容が劣るのではない。マンツーマンレッスン専門校に比べ多くの生徒数を持ち過ぎ、多くのレッスン数とすし詰めレッスンをやっていては、力の分散が起きるからだ。その結果、ランクを相対的に低めることになる。


学問とは総合力である。英語だけができても他の学習が劣れば十分な能力は発揮できない。たとえ英語力に優れていても、国語力が低ければその和訳の表現力に支障をきたす……。

各比較サイトのスクールランキングは、すべての語学スクールを仕分け整理している。だが、ランキングのその読み方に熟知した受講生ならともあれ社会一般では、大手スクールとは即ち「よい英会話スクール」と早計な結論を下すのが常である。


「オリコン」のようなスクールランキングは、読み手側の理解度の問題でもある。すべての語学スクールを同じ土俵に上げたスクールランキングでスクール評価を下すのは、たとえて言えば野球とサッカーの試合結果を一緒にして、どちらが強いかを論じるようなものなのだ。