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予算がないというのなら努力するしかない
2016年 7月 04日(月曜日) 00:00

それでも、多読授業を始めるのは予算的に難しいのであれば、まずはささやかに始めてみてはいかがでしょうか。体験してみて、もっとやりたいということになれば、生徒がお金を出し合って本を買い、回し読みすることもできるでしょう。

これくらいであれば、たとえ予算がつかなくても、英語の先生がお金を出し合って購入することも可能でしょう。



本を買うお金がないと言いながら、何冊も英語の専門家が書いた教師向けの書籍を買っていませんか?辞書や問題集を買っていませんか?英語の専門家のシンポジウムやセミナーに5,000円も払って参加していませんか?


それに比べれば安いものですし、先生自身のためにもなります。教科書や入試問題では身につけられない、ホンモノの英語感覚を身につけることができます。素晴らしい児童文学作品も多いので大学の先生方が重視する感性や思考力も高めることができます。先生自身が多読をするメリットについてはたくさんありますので、後でもう一度お話しします。


さらに、生徒が毎年支払う教材費を考えてみてください。毎年、文法参考書、単語集、ワークブック、速読問題集、リスニング問題集、下手をすれば1万円近くの教材費を徴収していませんか。事務手続き上様々な問題はあるかもしれませんが、生徒が毎年払っている教材費を多読図書購入にまわすことができれば、学校の財産としての英語ライブラリーをつくることができるのではないでしょうか。


地域の教育委員会や図書館の協力も得られるよう努力を継続していく必要もあると思います。先生方には、ぜひこのような環境を整えるための努力をお願いしたいと思います。読者のみなさんも、学校の先生や、教育委員会の方と話す機会があったら、ぜひ多読の話をしてください。


一般の方、保護者の方も、10人ぐらいのグループをつくってお金を出し合えば、すぐにでも多読クラブが始められます。会社などでやってみてはいかがですか?私は、地域住民対象の多読講座を年に一度やっていますが、講座の後、定期的に図書館に来て多読を続けている方もいらっしゃいます。


多読について必ず先生に聞かれるのが「本当に生徒は読めているのか?」「テストはしなくていいのか?」ということです。この問題について話しだすと長くなってしまうのですが、一言だけ言っておきます。読めていないなら、全員寝るでしょう。


私の生徒は、3年間、週2回以上、ただ好きな本を読む多読授業をやってきました。学年を追うごとに、静かに集中して読むようになります。もし読めていなかったら、3年も続きませんし、居眠りやおしゃべりをする生徒が増えていくはずです。しかし、実際は逆なのです。


シリーズ本を、1巻からはじめて10巻以上続けて読む生徒もいます。「つまらないと思ったら別の本に」と言ってありますので、自分には合わない本だと思えば、生徒自らが興味の持てる別の本を探すわけです。飽きたという生徒もいますが、そのような生徒に対して継続して読むように仕向けていくのが、先生の腕の見せ所です。


「読めていないのでは」と心配される先生には、一度授業を見学することをおすすめしますが周りに多読授業をしている学校がない方のために、私の授業の様子を少しお伝えします。


生徒は図書館に来ると、まず本を探します。その際に、私もいろいろとアドバイスしますし、生徒同士で「これ、面白かった」などと話しながら本を選びます。逆に私に、「先生もこれ読んでみてください。絶対感動します!」と本をすすめてくる生徒もいます。


しばらくすると、シーンと静まり返った部屋に、ページをめくる音だけが聞こえてきます。私も必要に応じて声をかけますが、自分が邪魔するのが申し訳ないくらい集中して読んでいます。読みながら「ニヤッ」とする生徒、しかめっ面をしながら読んでいる生徒、表情からどんなシーンを読んでいるか想像するのも多読授業での教師冥利かもしれません。


半年ほど経つと、先生がお節介を焼かなくても、生徒は自分から好きな本を読むようになり、自然と英語の語感を育てていくようです。そうなると、先生も生徒と一緒に自分の好きな本を読むことができます。図書館の方からは、「あまりじろじろ見たり、声をかけないで先生も読書している姿を見せるのが一番いいと思うよ」と言われたこともあります。ロールモデルということでしょう。


英語の先生の実践報告を読んだり聞いたりするときに、いつも不思議に思うことがあります。立派なタイトルで、素晴らしい実践がたくさん紹介されている本にも、それで生徒がどうなったかという話がほとんど出てこないのです。


以前、高1の生徒に、気に入った本の感想を書いてもらいました。様々な種類の本を楽しんでいることがわかると思います。英語で書いても日本語で書いてもいいと言ったのですが、英語で書いた生徒もいます。もちろん、英語の間違いはそのままにしてあります。