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[倒産危険度コラム]企業向けグループレッスン依存の末期症状 GabaとCoCo塾の経営危機
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危機に瀕する家電大手のシャープや東芝の下請け破綻は、すでに水面下で始まっていた。今からちょうど6年前、シャープや東芝の経営危機が大きく取沙汰される直前、主要下請けで法人向けレッスンを提供していたベルリッツやGabaは、怒りとも焦りともつかない雰囲気が本社の営業部に渦巻いている。


「2010年、社長の三木谷が社内英語公用語化を打ち出し、約2年間の移行期間を経て、2012年7月より社内公用語を英語に正式移行しました。社内公用語英語化は、「世界一のインターネットサービス企業を目指す楽天がグローバルなビジネス環境で競争に勝っていくために必要不可欠。社員に対しては間違いを恐れずにシンプルな英語で積極的にコミュニケーションを行うことを推奨しております」


これにより、2012年から2年契約でベルリッツとGabaを中心に楽天やユニクロ社員がレッスンを受けることになった。もちろん、すべての社員が英語公用語化にくらいついていったわけではない。会社の方針とは合わずに退社した社員もいれば、英語力が伸び悩む社員もいた。ただし、英語力が向上しないと処遇の面では厳しくなってしまうのだ。


そんな楽天やユニクロの言葉を信じて、社運を懸けて投資した新しい教室や増やした外国人講師。それが2015年から客足が遠のき、講師の仕事が急激に減った。


ベネッセ(ベルリッツ)とニチイ学館(Gaba)はかつて法人向け語学研修で、シェア3割を占めた英会話スクールだった。グローバル戦略を持つ楽天やユニクロ、そしてシャープや東芝はまさに、お得意様だった。


ところが生産の海外シフトやコスト競争にさらされ、日本を代表するシャープと東芝は赤字を発表。世間が大騒ぎになったころ、ニチイ学館が鳴り物入りで参入した英会話事業が苦戦を強いられていた。


自社ブランドCOCO塾で乗り出したグループレッスンによる英会話事業への傾斜が裏目に出て、業界最大手のポジションにある介護サービス、医療事務受託の中核事業が稼ぎ出した収益を圧迫する有様だ。しかし、赤字を垂れ流すCOCO塾事業への手は緩めず、あくまで攻めの姿勢を崩さなかった。


ニチイ学館はCOCO塾の弟分に当たる子供向けブランドCOCO塾ジュニアを新たに開校した。直接的には、子供向け教育で今後一段と高まるとみられる英会話需要を見据え、新規事業として立ち上げた保育所事業との相乗効果を引き出すことを狙っている。同時に、COCO塾事業のスタートからほぼ1年を迎え、戦略分野に位置付けた英会話事業に厚みを増し、一段の弾みをつけたい思惑がうかがえる。


しかし、COCO塾事業は厳しい現実に直面している。COCO塾の事業収支は、同社が発表した予想によれば、売上高が3億3500万円、営業損益は52億4000万円の赤字を見通す。


「13年3月期中に全国展開を目指す」として、3月末までのわずか1年間で全国に60余りの教室を展開しながら、運営ノウハウの不足に知名度の低さも加わり、思うように受講生数の拡大が進まない。さらに、イケメンの有名俳優を起用したテレビCMをはじめ、初年度で約41億円と大々的に注ぎ込んだ広告宣伝費が最大の赤字要因となり、初期投資が重くのしかかっている。


参入初年度の赤字は想定内にしても、性急な事業拡大と過大な初期投資に対し、投資家サイドが同社の経営戦略に不信感を抱いた事実は否めない。2月初めに発表した同社の13年3月期通期の業績予想は、連結営業利益が前期を38.3%下回る72億円と、4期ぶりの減益を見通し、それを裏付けた。主力の介護サービス事業の営業利益は4.5%上回る106億円と引き続き堅調に伸びる見通しで、連結ベースでの営業減益は、ひとえにCOCO塾事業の赤字が足を引っ張ったことは明白だ。


COCO塾事業は立ち上げ初年度だけに、「赤字が当たり前」と投資家、株式市場関係者らも受け止めてきた。しかし、同社が今後、COCO塾事業の出血をどれだけ許容するかが焦点となっていた。COCO塾事業については、最大手のポジションにある介護サービス、医療事務受託の両事業が順調なだけに、これらとまったく関連性のない英会話事業に対し、投資家サイドや市場関係者はそもそも懐疑的だったのはいうまでもない。


実際、COCO塾を中心とした英会話事業への本格展開が明らかになり、それを発表した昨年5月以降、同社の株式は11月まで売りが加速し続け、それを裏付けた。なぜなら、昨年5月に公表した13年3月期決算見通しで、同社がCOCO塾事業への初期投資によって営業利益段階で約22億円の影響を予想したからにほかならなかった。


この時点で、同社の連結営業利益は前期を2.3%割り込む114億円を見通していた。当時、同社は「戦略投資に伴う計画的減益」と強がっていた。しかし、COCO塾事業への過大なシフトに対するリスクに、市場は冷ややかにに反応した。


介護サービス、医療事務受託の両事業に次ぐ3本目の新たな収益事業に位置付け、本格参入に手を染めた英会話事業については、両事業との関連性はまったくない。この点は株主や市場関係者らに対する説得性は乏しく、主力事業を蝕む新規事業は不評を買った。


さらにCOCO塾事業は、多額な広告宣伝費と、急速なペースで進める全国への事業展開という初期投資が響き、四半期決算ごとに赤字額が積み上がり、闇雲に突き進む同社の姿に不信感も募っていた。当初の同社の事業計画によると、COCO塾は13年3月期に全国に80~90カ所、数年内に100カ所規模への拡大を目指していた。


同社を英会話事業に駆り立てたのは、業績の安定化には教育事業の再構築が不可欠との認識を強めていたことと、長期に安定した成長を遂げるには事業領域の拡大と経営基盤の強化が必要との判断があった。その意味でいえば、経営のリスク回避を狙って打ち出したのが英会話事業への参入だったようだ。