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フィリピン人&スカイプ英会話スクールはそう長くは続かない レアジョブ、DMM英会話に見られるビジネスモデルの3つの欠点
経営力で分析優良?ダメ!!英会話スクールの研究
2016年 4月 15日(金曜日) 00:00

スカイプ英会話が人気だ。東証マザーズに上場したレアジョブ、動画サイトでお馴染みのDMM英会話、大前研一氏のビジネス・ブレークスルー(BBT)、ライティングも一緒に学べるベストティーチャーなど、大小含め200以上の業者がこの市場に参入している。



スカイプ英会話の特徴は、なんといっても格安の料金。授業はSkypeを通じて行われるので、高い家賃を払って駅前に教室を準備する必要がない。講師の多くのはフィリピン人で、人件費は日本人の10分の1。従来の教室型英会話スクールでは、大手でマンツーマン英会話の50分あたりのレッスン料がおおよそ5,000円~8,000円だったのに対し、スカイプ利用のオンライン英会話では1,000円を切るレッスン料金で利用できる。


結果、大手を中心に会員数は増加している。市場は2010年度の倍近くとなり、個人だけでなく法人顧客も増加している。

飛ぶ鳥を落とすように見えるスカイプ英会話市場だが、実はビジネスモデルには潜在的に存在する3つの欠点がある。かつて、乱立した共同購入型チケットサイト(グルーポンやポンパレなど)が一部を除いて市場から消えていったように、スカイプ英会話のブームも以下の3つの理由により、そう長くは続かないだろう。


理由①:無料通信ソフトのスカイプにタダ乗りしている

スカイプはマイクロソフト社が提供している、オンライン電話サービス。スカイプID同士の会話であれば、現在のところ無料で会話することができる。しかし、変化が非常に激しいインターネットの世界で、スカイプが今後も同じサービスで提供される保証はどこにもない。

もし仮に、スカイプが営利目的での利用を有料にすると発表するとどうなるだろう。その値上げ分は利用者に転嫁されるか、スカイプ英会話業者が負担することになる。あるいは、スカイプそのものが中止される可能性もゼロではない。

昨今のコミュニケーションは、LINEなどのチャット機能アプリか、Facebookのようなソーシャルメディアが中心となっている。これらのアプリの音声通話機能は年々向上しており、スカイプのアクティブユーザーが減ってマイクロソフトの採算が取れなくなることもありえる。


スカイプがなくなったら、GoogleやMSN Messengerなどの他のオンライン電話サービスに切り替えればいいだけ、という話になるだけかもしれない。しかし、その過程で面倒になって辞めてしまうユーザーは必ず出てくる。新しいソフト導入のサポートに、相当な労力が取られることも容易に想像できる。運営側サポートの不手際でユーザーからの信頼を大きく失い、会員数を減らしてしまう可能性もある。そういった理由から、頼りにしていたスカイプそのものがボトルネックとなってしまう可能性が十分に考えられる。



理由②:フィリピン国内のインフレに伴う人件費の向上

スカイプ英会話の講師のほとんどが、フィリピン人だ。フィリピンはもともとタガログ語が母国語として話されているが、学校教育での公用語では英語が使われており、高い教育を受けた若い世代ではなまりのある英語を話す。フィリピンは経済が発展途上なので、日本の10分の1という安い人件費で講師を雇うことが可能だ。

しかし、フィリピンでは現在、毎年5%以上の勢いでインフレーションが続いている。仮に5%のインフレが今後も続くとしたら、3年後には今より約20%、5年後には約40%、10年後には約60%ほど物価が上昇することになる。人件費もそれに伴って上昇するとすれば、当然英会話レッスンの価格も上げざるを得ない。


安さがポイントのスカイプ英会話なので、フィリピンの次はどこの国の英語講師を雇えばいいだろうか。

インド人は発音が独特すぎて日本人には嫌悪されているし、マレーシアでは現地語と混ざったピジン英語(英語もどき)が話されているので、英会話講師としては向いていない。日本国内では、フィリピンがインフレになるほど物価の差が年々縮まっている。現状のビジネスモデルでは原価の値上げに対応できない。


理由③:差別化が難しく広告宣伝をし続けなくてはならない

英会話ビジネスの中でも特にスカイプ英会話は、競合他社との差別化が難しいジャンルだ。ビジネスに特化しているとか、講師は厳選採用されていて質が高いとか、日本人スタッフによるサポート体制等は、必要最低限どこの業者もやらなければならないこと。スカイプという限られた空間での英会話なので、それ以外のポイントを出せていないのが現状だ。

スカイプ英会話は気軽にスタートできる分、飽きたら気軽に辞めることができる。本当に英語が必要な日本人は少ないので、毎日おしゃべりするだけのスカイプ英会話でモチベーションを保つのはなかなか容易ではない。スカイプ英会話の有料会員の平均継続率は平均6カ月に満たないと言われており、レアジョブやDMM英会話などの業者は常に広告宣伝を打ち続けなくてはならない。


高い広告費をかけて生徒を獲得。しかしすぐに辞めてしまうので、またリスティング広告を出す。という悪循環に晒されることになり、結局体力のある大企業のみが生き残れる市場になることが予想される。今は200以上の業者があるが、数年後には数社のみになっている可能性もある。まるでグル―ポンのような共同購入型チケットサイトのように。

スカイプというサードパーティ的アプリに依存していること、フィリピンの物価が年々上昇していること、そして差別化が難しくリスティング広告を出し続けなくてはならない構造ゆえ、スカイプ英会話の淘汰が進むのは時間の問題ではないかと思う。レアジョブの株価も上場開始から下落の一途をたどっており、市場からの期待になかなか答えられていない様子が伺える。